FXを始める -1-
1.外国為替証拠金取引(略称FX)のおさらい
・FXは簡単に言ってしまうと、外国の通貨を売買する取引のことです。通貨を売買?ちょっと概念がわかりにくいかも知れません。でもたとえば海外旅行をするとき、円をドルに交換します。窓口に円を差し出して、同じ値打ちのドルをもらいます。
・その際には銀行が少し手数料をとりますが、要するに円でドルを買うことになります。たとえば1ドル=115円のときに1ドル買います。そして海外旅行が取りやめになったので、その1ドルをまた円に交換しようとして、レートが1ドル=117円に変っていたら、もちろん戻ってくるのは117円。
・手数料を度外視して考えば、2円の儲けとなります。1万ドルの売買だったら2万円の儲けとなり、10万ドルなら20万円のもうけとなります。
2.FXって、個人投資に有利な取引?
・115円でドルを買って117円で売れば儲かります。でも逆だってありえます。117円で買ったのに115円に下がってしまったら、もちろん損をします。でもノルマに追われる本職トレーダーと違って個人の場合、あえて安くなったときに決済する必要はありません。
・タイミングが悪いなぁと思ったら、しばらく待ちます。通貨のレートというのは、不思議にサイクルが上下するので、数週、数カ月も待てばたいていは元の値に戻ってくれます。うまくすると120円に上がってくれるかもれません。こんなふうに個人トレーダーには「時間」という強い味方があるので、中長期投資を考える意味では、個人取引に有利となります。
・逆に考えると、何がなんでも今月中に益を出さなければならないとか、この資金は2カ月後の結婚資金なんだというような場合、個人がFXに手を出すべきではありません。上下をじーっと待つことができるような余裕資金だけを中長期的に運用して投資することが必要です。
3.株取引とどう違うの
・FXは株式の売買によくいます。ただし大きく異なるのは、「倒産がない」「天井・底値にあるていど限度がある」「24時間取引ができる」「インサイダーがない」でしょうか。
・通貨の大元は国家です。いまにも倒産しそうな国家はたくさんありますが、でも実際に倒産の例は(基本的には)ありません。その国がひどいことになれば通貨の価値は落ちるものの、ゼロにはなりません。
・FX業者が扱っているようなメジャーな通貨の場合、数カ月で価値が3分の1に落ちたとか、3倍になったという例もありません。たとえばドルなら下は80円くらいから上は160円程度の範囲で収まり、多くは100円から125円の範囲を上下しています。
・ただし、株取引とちがって、市場が膨らむわけではなく、誰かが得をすればその後ろで、誰かが損をしている性質のものです。
4.市場はいつも開いている
・ウェリントン、東京から始まってロンドン、ニューヨークと24時間、地球を一周して市場が開いているのも特徴です。ですから月曜の朝から土曜の早朝まで、いつでもトレードができます。
5.国家が相手です。
・内部情報の漏洩(株のようなインサイダー取引)は考えられません。
6.外貨預金と何が違うの?
・外貨といえば外貨預金。実行している人もいるでしょう。銀行によって差はありますが、ドルの場合、1年もので金利は4%くらいでしょうか。往復手数料は2円くらい。つまり仮にレート113円で1万ドルを預け、そのレートに変化がなかった場合は1年後115万円強になる計算です。113万円が115万円に増えたわけです。日本の金利は超低金利ですが、外国ではまだ7%の金利のところもあるのですから日本に比べればお得です。
・FXでは、同じ113万円を運用するやりかたが、「レバレッジ」という形になります。一番堅実な「レバレッジ1倍」という形でドルを買うと、1年後にはスワップと称する金利のようなものが5万円以上は付きます。
・もうすこし現実的な「レバレッジ3倍」とすると利益は15万円です。ちなみに手数料はぐんと安くて1万ドルで1000円以内。外貨預金と比較すると嘘のような低額です。
・実際には「私はレバレッジ3倍でFXをやっている」と言うと「へぇー、ずいぶん堅実にやってるんですね」と言われるでしょう。これも後述しますが、3倍というのは仮に113円だったドルが80円に大暴落(破滅的な暴落です)してもまだまだ問題ないようなレベルの投資法です。
・外貨預金するよりFXの方がお得です。外貨預金に良いとこがあるとすれば、預けっぱなしで放置できること。ただそれだって、1年後のレートによっては悲しい目にあう可能性もたっぷりありますが。
6.どうしたらFXができるの?
・市中銀行へ行って「FXを始めたい」と言ってもダメです。FXを取り扱っているのは専門業者。ただ、専門といってもタイプは様々で、大手の証券会社もあるし、FXに特化した国内会社もあります。名前を聞いたこともないような海外系の業者もあります。
・ただし、大手だから有利とか、中小は不利とか断言はできません。けっこうメリット・デメリットがあるため、その人の取引スタイルによって使い分けるのが賢いでのす。現実的にまずはネットを調べて、自分なりに見当をつけること。決めたらサイトから資料請求。申し込み書が送られてくるので納得できたら記入、返送。そして指定の口座に資金を振り込めば数日後には取引ができます。また、益が出て出金する際の振込口座も開設しておく必要があります。